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シルヴィ・ギエム 進化する伝説 <プログラムB> '07 12/11 [バレエ]

今日も東京文化会館の入り口にはまたまた大入の文字。曜日は関係ないようです。

カルメン
カルメン:上野水香
ホセ:木村和夫
エスカミリオ:後藤晴雄
ツニガ:平野玲
運命(牛):高木綾
東京バレエ団のみなさん

これはねぇ・・・。上野水香さんの踊りは1つ1つはお手本のような感じで、動きも大きくて良いのですが、それだけでした。カルメンの情熱が感じられなかったんですよね、愛も。あれじゃあホセも誘惑できないし、エスカミリオもホレないだろうと思えます。なんだかもったいないです。
木村さんのホセは、真面目な印象は合っていたと思います。ホセとツニガのおもちゃの兵隊みたいな動きが妙にピッタリ合ってました。
カルメンなのに眠くなってしまいました。アレッサンドラ・フェリや斎藤友佳理はスゴイんだと改めて知らされた感じです。友達は前日の斎藤友佳理の方も観ているので、余計にガッカリしているようでした。

椿姫 第3幕よりパ・ド・ドゥ
シルヴィ・ギエムニコラ・ル・リッシュ

こちらにはちゃんと愛が存在していました。大人の愛です。2人の間に確かに存在する激しい愛と葛藤がこちらにまで迫ってきます。正直、相手はル・リッシュじゃない方がいいと思うのですが、ギエムは背が大きいから相手役が限られますよね。
今回のツアーは前半がル・リッシュ、後半がマッシモ・ムッルです。どちらかといえばムッルで観たかったな。日程的に大丈夫なら12/27の川口リリアの日に行きたかったです。友達はすごいムッル好きだから川口に行くかも。

シンフォニー・イン・D
井脇幸江-小出領子-高村順子-奈良春夏-森志織-田中結子-前川美智子-吉川留衣
大嶋正樹-中島周-松下裕次-鈴木淳矢-氷室友-長瀬直義-横内国弘-梅澤紘貴

ハイドンの交響曲に乗って次々と繰り広げられるキリアンならではの作品ですよね。黄色と黒の衣装で男女8人ずつが入れ替わり立ち代わり、どんどん流れていきます。コミカルな作品でもあるので会場からは必ず笑いが起きますね。
今回、2楽章の最後の方で男性が1人舞台上で怪我をして抜けました。舞台が無人の時間が長かったので5階にいる人まで全員、何かあったんだなとわかったと思います。3楽章の途中から代わりの人が入ったけど、最後のカーテンコールで確認したら怪我をしたのは大嶋正樹さんのようでした。
東京バレエ団のHPでは「左脛骨骨折と診断され、現在入院治療中。復帰の時期は現時点では未定」となっていました。今はショックだと思いますが、しっかり治療して復帰してくれるのを待ちましょう。

Two
シルヴィ・ギエム

これこれ!楽しみにしておりました!
ステージの中央に照明が作り出す1メートル20センチ四方の空間の中のみで踊られるのですが、なんともスリリングな作品です。正確にいうと照明は正方形を照らし出しているわけではなく四角い枠で、まんなかの薄暗い小さな四角にギエムはいます。
手が、身体が、光を切り取っていくかのような感覚を覚えます。最初は音楽もほとんどなく静かなので、客席にも緊張感のようなものが感じられるのですが、この日は舞台袖の話し声や足音がかなり大きく聞こえてきて気になってしまいました。ギエムの集中力は微塵も揺るぎませんでしたが。

Push
シルヴィ・ギエムラッセル・マリファント

この演目だけはAプロとかぶります。
密度の濃い30分です。Aプロの記事に “浮かび上がり消える” と書きましたが、後半は左の方から壁前面に並んだ細長い窓から光が射しているように明るくなります。なんだか荘厳な感じなのです。
マリファントがギエムを持ち上げていることが多く、ちょっと変わったリフトもお姫様だっこもあり、大きなギエムを小動物をひょいっと乗せるように肩に乗せたりなんかも。たまにはギエムの上にマリファントが乗ることもありますが、マリファントは大変だと思います。
最後にこれを観ると、「今日はこれだけを観に来たんだ」という気分になってしまうんですよね。インパクトあります。

シルヴィ・ギエム 進化する伝説

ギエムはすべてにおいて、ますます磨きがかかったようでした。
技術も美しさも探究心もチャレンジ精神も人一倍だし、かなり摂生した生活を送っているようなので、きっと長く踊っていてくれるんではないかと思っています。これからも、どんどん新しいものを見せてほしいです。
同時代に生きていて良かったと思えるダンサーです。


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