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映画「さよならドビュッシー」 [映画]

水曜日なので、会社のあと映画を観に行きました。
小説が原作の「さよならドビュッシー」です。
新宿ピカデリーがシネコンになったのは2008年だそうですが、そうなってから初めて行きました。古い方には行ったことあったけど。新しくなってからもう4年半経っています・・・。

この小説は好きなので、楽しみでもあり不安でもあり。
しかも、このお話には小説ならではの仕掛けがあるので、映画ではどうするのかなぁと思っていました。
その部分については、やっぱりわかりやすくなっていたかな。
それから、小説の方も“これはミステリー小説だ”と言うには少しミステリー要素が薄い感じなのに、映画ではそれがさらに薄くなっていました。時間も限られるし、必要最低限を残して削ぎ落したというのはわかります。

全般的には期待値が低かった分、良かったと思えました。
“あ、映画化したんだ”ということしか認識していなかったので、監督が利重剛さん(脚本にも参加)だというのも知らず、何も事前情報なしで観たのもよかったのかも。

愛知県のプロモーション映像という面もある作品でした。
自分でも行ったことがある場所がいくつか出てきました。オアシス21の水の宇宙船とかね。

主役の2人(橋本愛、清塚信也)が持っている雰囲気も合っていました。
遥役の橋本愛さんの目力、これが俳優デビューのピアニスト清塚信也さんのナチュラルな演技。
私の岬洋介のイメージは“スカしていない明智警視”またはドラマ限定だけど“カッコつけない速水真澄”(笑)でした。清塚さんはそれらをソフトにした感じでしたねぇ。
そうそう、清塚さんといえば「のだめ」で千秋先輩の演奏シーンの吹き替えも担当していました。

個性的なお祖父さんの役はミッキー・カーチス。意外だけど合っていました。
遥とルシアのお母さん役(相築あきこ、優恵)は、どちらともモデルのイメージが強い女優さんですね。名古屋出身者も複数出演しているし、脇を固める俳優さんたちも個性的。
コンクールの審査員役で堤幸彦さんもちょろっと出てます。
エンドロールの「スペシャルサンクス」の中につボイノリオの名前があったんだけど、どこに出ていたのかわからなかった・・・。何がサンクスなのー?
(弟が「ジョーズ・ヘタ」を持っていました・・・笑)

私はこの小説を読んだとき、クライマックスに当たる最後のコンクールの演奏部分に本当に感動したのですよね。文章だけで演奏を完璧に表現しているのです。本を読みながら遥の演奏に感動して涙が出ました。
この場面に限れば、映画の方が表現がずっとラクというイメージ。ちゃんと“映画ならでは”という演出で感動できました。“やっぱりコレだよね”という表現になっていました。

この作品のもう1人(?)の主役は音楽。
現役ピアニストの清塚さんの演奏なので、演奏自体もちろん素晴らしい。橋本愛さんもかなり練習したんだろうなぁと思えます。
クライマックスの「アラベスク」と「月の光」。2曲のドビュッシーもしっかり主役を張っていました。

一世を風靡した「のだめカンタービレ」は漫画で表現する音楽だったけど、「さよならドビュッシー」は文章で表現する音楽。どちらも、映像化は実際に音楽が聴こえる点で歓迎すべきことかもしれませんね。

続編に当たる「おやすみラフマニノフ」も面白いですよ。
中山七里さんの文章力、表現力は素晴らしいですね。
「いつまでもショパン」も早く読みたいけど、文庫化までがまんします。

<おまけ>
全く関係ない話ですが、中山七里の文字で最初に思い浮かべたのは、市川雷蔵主演の映画「中山七里」でした。雷蔵好きなもので・・・ 。

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さよならドビュッシー (宝島社文庫)

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

  • 作者: 中山 七里
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/01/12
  • メディア: 文庫



おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

  • 作者: 中山 七里
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/09/06
  • メディア: 文庫


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