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ルグリ&ジルベール「白鳥の湖」 '07 8/18 [バレエ]

ドロテ・ジルベールマニュエル・ルグリ白鳥の湖

ルグリと輝ける仲間たちの公演もこれで最後の最後です。
今日は前から4列目。ルグリの息づかいも聞こえました。

ルグリはいつも絶対に期待を裏切らないんですよね。それどころか、期待以上。東京バレエ団のみなさんも良かったです。正直、ドロテ・ジルベールの白鳥には疑問が残りましたが。

パ・ド・トロワの三人(小出領子、長谷川智佳子、古川和則)は相変わらずの安定感を見せてくれました。特に小出領子さんは動きが美しい。さらに磨きがかかってきたみたい。10月には「真夏の夜の夢」のタイターニアを演るんですね。平日のマチネじゃなきゃ観たかったです。(詳細はコチラ
道化の松下裕二くん、身軽ですね〜。

一幕の最後に満たされない気持ちで踊る王子のソロは絶品!!王子の心情が伝わってくる感じがしました。
二幕では、あまりに足音の大きいオデットにびっくり。白鳥たちの足音もけっこう大きかったです。オデットの登場と退場時のすばらしい腕の動きは、よく「関節がないように見える」とか言いますが、ジルベールはハッキリ関節でした。全体的にカクカクした感じで柔軟性が感じられないのです。でも、王子と打ち解けたあとにロットバルトの気配を感じて驚いた表情などは良かったです。

三幕では大好きな井脇幸江さんがスペインの踊りで登場。今回もキレのある踊りを魅せてくれました。井脇さんも一度、白鳥でオデットを演ったことがあるんですよね。それも平日マチネで行かれず…。すごく残念でした。
柔らかさがあまり感じられないジルベールも、オディールなら気にならずに見られました。ここでもルグリの本領発揮。オデットが来てくれたと思って、喜んでオディールと踊って愛を誓った後だまされたとわかり、それによってオデットを裏切り傷つけてしまったと気づくところ。王子に感情移入して三幕で涙が出そうになるなんて初めて。

四幕の一生懸命な王子も良かったですね。ロットバルトと戦い、奇跡を起こす。王子が報われて本当によかったと思ってしまいました。ルグリのハッピー・エンド版の白鳥を観るのは、実は貴重かも。パリ・オペラ座のヌレエフ版は悲劇だからね。人間に戻った女の子たちを映し出す朝日。感動的なエンディングでした。
ステファン・ビュヨンのロットバルトも良かったです。白鳥のガラも観た友達が、彼は今日が一番良かったと言ってました。煮え切らない感じだったのが、何か突き抜けたみたいだって。

自分の中では「眠れる森の美女」は王女の成長物語、白鳥は王子の成長物語という位置づけでしたが、今回それを改めて実感。王子が主役のバレエなんですよね。ジルベールの白鳥が惜しいところだけど、“輝ける仲間たち”はルグリが将来楽しみな若者を紹介してくれる場でもあるので、これからに期待でしょうか。Bプロはとっても良かったし。もしかして、今日は調子が悪かったのかな。動きを勢いでつないでいるような踊りでした。

カーテンコールはなかなか鳴り止まず、私もずーっとルグリを見ていたかったです。このかたちの公演が最後というだけで、もうルグリが見られなくなるわけではないんだけど、やっぱりちょっとさびしいものです。
次はいつ観られるのかな。ルグリ。

Manuel Legris

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