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ボリショイ・バレエ団「白鳥の湖」 '08 12/7 [バレエ]

3週連続で日曜日はバレエです。またまた上野の東京文化会館に行ってきました。
2月に取ったチケットです。(あのときに取りました)

ボリショイ・バレエ団の「白鳥の湖」は久しぶりだと思います。
ボリショイはこれまでNBSの招請公演だったと思うけど、今回はジャパン・アーツなんですね。
そして、スポンサー付きの冠公演です。

ボリショイ・バレエ 2008来日公演

オデット/オディール :スヴェトラーナ・ザハーロワ
ジークフリート王子 :アンドレイ・ウヴァーロフ
王妃 (王子の母) :マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ロットバルト :ドミートリー・ベロゴロフツェフ
王子の家庭教師 :アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 :岩田守弘
王子の友人たち :アンナ・ニクーリナ、アナスタシア・ゴリャーチェワ
儀典長 :アレクサンドル・ファジェーチェフ
ハンガリーの王女 :ネッリ・コバヒーゼ
ロシアの王女 :オリガ・ステブレツォーワ
スペインの王女 :アナスタシア・メシコーワ
ナポリの王女 :アナスタシア・ゴリャチェーワ
ポーランドの王女 :エカテリーナ・シプーリナ
3羽の白鳥 :ネッリ・コバヒーゼ、ユーリヤ・グレベンシチコワ、オリガ・マルチェンコワ
4羽の白鳥 :チナラ・アリザデ、スヴェトラーナ・グネードワ、スヴェトラーナ・パヴロワ、アナスタシア・スタシケーヴィチ

ボリショイの白鳥はスピーディーなグリゴローヴィチ版です。
音楽のつなぎが違っていて慣れないとたまにギョッとしますが、2幕4場で休憩も1回なので、上演時間が無駄に長くならないところがいいですね。

1幕の幕が下りたときには、友達と「美しすぎるね」「大スターのオーラだね」としばしため息をつくくらい、ザハーロワで頭はいっぱいでした。客席はため息であふれていたことと思います(笑)
どこから見ても、どこで止めても美しいんです。美しいだけじゃプリマになれないのは当然ですが、美しくなければなれないのももちろんです。

ザハーロワの美しさは、キャノンの一眼レフカメラのCMで見たことある人もいるかもしれません。
今のザハーロワは見た方がいいですよ。本当に。
ダンサーの寿命は長くはないんです。それを言ったら、ウヴァーロフもまさに見るべきときですね。

そして、道化役の岩田さんも素晴らしい!
ボリショイ・バレエ団初の唯一の外国人ダンサーとして有名ですが(といっても、バレエを観る人しかわからないと思いますが)、ゆるぎないテクニックと表現力で観客の心をわしづかみにしてくれます。ありえない高速回転、でも軸はぶれない。背が低いので王子は無理だと思うし、パートナーもかなり選択範囲が狭くなりますが、でも、そういうものを超えています。

グリゴローヴィチ版の白鳥はマイムがないんですよね。オデットの「自分はロットバルトに魔法をかけられて白鳥の姿に変えられた王女で、夜だけ人間の姿。真実の愛を誓う人が現れたら魔法が解けて人間に戻れる」と説明する部分の。
そして、花嫁候補が各国の踊りのソリストになっています。
ストーリーに説得力を持たせたいのかそうでないのか、よくわかりません。

今回のザハーロワの32回転は、1つもドゥーブルを入れずに脚を高々と上げて回ります。それを観ながら漫画の「アラベスク」を思い出してしまいました(笑)

グリゴローヴィチ版の白鳥といっても、前に観たものと違います。
私のバレエ鑑賞が偏っているせいかもしれませんが、今までどちらかというと悲劇の「白鳥の湖」は少なかったという印象です。私が初めてボリショイ・バレエを観たのは1983年のことでした。母に連れて行ってもらったのです。そして、ご多分にもれず初めて観た演目は「白鳥の湖」。そのときはハッピーエンドでしたよ。
小さい頃に絵本で読んだものは悲劇でした。オデットもジークフリートも死んで天国で結ばれるというものです。それにより奇跡がおきて他の娘たちが人間に戻れる…とかじゃなかったかな。

このステージハ最初からロットバルトが支配しているかのようです。
王子もロットバルトに引き込まれちゃった感じでしょうか。運命をもてあそばれ、最後はオデットは死んで途方に暮れた王子が取り残されます。寂しい終わりですよね。

若いダンサーが多いという印象ですが、今のボリショイはとても良いと思います。
グリゴローヴィチの独裁から解き放たれる前後はしばらく混乱した感じだったけど、その後ワシリーエフ→(ファジェーチェフ)→イクサーノフ→アキーモフときて、ラトマンスキーが新風を吹き込んでくれて、世界最高峰のバレエ団としての威信を取り戻したのではないでしょうか。

昔はボリショイはオケは連れて来なかったけど、今は一緒に来日していますね。上手くなくてもやっぱり劇場のオケが一緒の方がいいと思います。

今日は前から2列目だったので、ザハーロワの美しさもウヴァーロフの王子ぶりも岩田守弘の超高速回転も堪能できました。白鳥の群舞はよく見えないけど、それでもOKです。本当に行って良かった公演でした。

大スターのオーラにあてられて、客席はしばらく興奮状態でカーテンコールの拍手も鳴り止みませんでした。初めて観た白鳥がこのステージだった子供はいいですよね〜。いや、よくないのかな、これがスタンダードになってしまうと。まぁ、とにんかく良いものを観せてもらいました。

一昨年の来日公演のときにザハーロワで「ファラオの娘」を観たのですが、友達はそこでかなり惚れ込んでいました。バレエダンサーなら当たり前なのかもしれないけど、頭のてぺんから足の先まで指先まですべてが美しいんですよね・・・。

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コメント 4

アコ

動画見ました!
すごいきれいな人ですねー。
確かに私もチケット取ってたらこっち取るかも(笑)
by アコ (2008-12-10 23:42) 

はーく

>アコさん
見た?バレリーナの中でも特に美しいんです。
それにしても公演の10か月前にチケットを発売するのはやめてほしいよね。何してるかわからないから(笑)
by はーく (2008-12-11 02:33) 

michmach

こんばんは、はじめまして。
わわっ私もバレエ鑑賞大好きなんです、今冬の公演は見送っていますが。ザハロワきれいですよね、背も高いし♪そしてウヴァーロフの正統派王子っぷりも大好きなんです、最近かえって珍しいかな、って。
それにしても、チケット発売が早すぎるのってホント勘弁です。ギエムのセイクリッド・モンスターは絶対ゲットするつもりですが、鬼が笑いますよね~~。
くじ、いただいていきますね♪
by michmach (2008-12-13 21:48) 

はーく

>michmachさん
はじめまして。こんにちは。
私は常にバレエ貧乏です(笑)
ウヴァーロフは確かに珍しいタイプなのかもしれません。マントが似合い過ぎです!
ギエム、ちょうど1年後ですよね。私も絶対に行きます〜。
くじGETありがとうございます!
by はーく (2008-12-14 14:18) 

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