バレンティン、タイ記録

やっとここまできましたね。５５号。
バレンティンがシーズン最多ホームランのプロ野球記録に並びました。
王さんの他、ローズとカブレラも並んでいます。

ヤクルトはあと２０試合残っているし、新記録は時間の問題でしょう。
さすがに、８０打席全部敬遠とかはあり得ないし。
バレンティンの場合、１試合２ホームランとかもよくあるので、おそらくすぐに達成できると思われます。

前日にマエケンから５４号を打ったバレンティンは、次の日に大竹から５５号を打ちました。３戦目、野村から５６号を打つ可能性はあるのでしょうか！？
バレンティンが打ってもヤクルトは連敗しているのが残念なところですね。
最下位のヤクルトも「バレンティンの記録がどこまで伸びるのか」という楽しみがあるのはいいことだと思います。

このスポニチの記事は長いけど、愛称「ココ」とかかわいいので、載せておきます。

--------------以下、スポニチより
バレンティン55号　最多本塁打並んだ

＜ヤクルト２－６広島＞◇１１日◇神宮

　ついに並んだ！　ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（２９）が今季５５号本塁打を放った。０－６の６回、広島大竹の１４７キロ直球を右翼席に運んだ。３試合連続の１発で、１９６４年の王貞治（巨人）２００１年のタフィー・ローズ（近鉄）０２年のアレックス・カブレラ（西武）が持つシーズン最多本塁打のプロ野球記録に並んだ。残り２２試合。「聖域」と表現されてきた記録の、４９年ぶり更新に挑戦する。

　行った！　バレンティンが打った瞬間、神宮に大歓声が起こった。６回２死の第３打席。広島大竹の外角１４７キロ直球を、逆らわずに右へ。打球はグングン伸びる。右翼席の前列に落ちたのを確認すると、右拳を突き上げた。３試合連続の１発で、プロ野球の歴史の扉をこじ開けた。「うまく運ぶことができた。神宮球場で打てたことがうれしいし、ヤクルトファンが集まるライトスタンドに入れることができたことも、とてもうれしい」。０－６での１発で大喜びはできなかった。だが、広島ファンもスタンディングオベーションをする歴史的瞬間だった。

　約１カ月ぶりの右方向への一発にバレンティンの野球人生が凝縮されていた。少年時代、ドレッドヘアでおなじみの元大リーガー、マニー・ラミレスにあこがれた。「よく打つし、もう、とにかく格好が良かったんだ。まねしていたんだ。自分もマニーになりたいって」。大振りせずに最短距離でボールを捉えるスイングをお手本に練習を続けた。

　だが、マリナーズ傘下でのプロ１年目は１５０打席で本塁打０に終わった。それでもあきらめなかった。大リーグのマリナーズ、レッズを経て、出場機会を求めて日本に来た。異国の地でも「スイングは今でも理想としている。一番好きなスイングなんだ」と追いかけてきた。今はもう、力まかせの打撃ではない。大リーグ通算５５５本塁打、２５７４安打の“師匠”のように、技術と力を融合させて５５号を決めた。

　ただ、試合前は様子が違った。普段は「良いときは流れを変えたくないんだ」と験かつぎにこだわるが、「朝起きてこれにしようと決めた」と、打撃練習はいつもの白色でなくブラウンのバットで行った。試合は、ユニホームの裾を上げてストッキングを見せる「オールドスタイル」で臨んだ。試合前、短いズボンを手にすると、相川がソックスを貸してくれた。関係者に「王さんもそういう感じでされていたんじゃないの？」と言われ、「リスペクトの意味を込めてやってみよう」と変更。周囲には「サダハル・オー・スタイルだ」と語ったという。それほど記録を意識していた。「偉大な選手に並べたことを光栄に思うとともに、まずはホッとしています」とは、率直な気持ちだった。

　５４号を放った前日１０日には「並んだら笑うのか、泣いてしまうのか」と漏らした。実際は、どちらでもなかった。「正直、今日の本塁打で張り詰めていた緊張感が収まった部分がある。明日はもうちょっとリラックスして平常心で臨めると思う。明日、打ちたい。自信はあります。５６号は打って勝ちたい」。漂わせていた安堵（あんど）感を打ち消すと、力強い表情で、前人未到の５６号をとらえた。【浜本卓也】

＜バレンティンはこんな男です＞

　（Ｗｌａｄｉｍｉｒ　Ｒａｍｏｎ　Ｂａｌｅｎｔｉｅｎ＝本名・ウラディミール・ラモン・バレンティン）

　◆生まれ　１９８４年７月２日、オランダ領キュラソー島・ウィレムスタット市。

　◆サイズ　１８５センチ、１００キロ。右投げ右打ち。

　◆球歴　１２歳のときにリトルリーグで始める。

　◆メジャー　００年にマリナーズ入団。０３年にアリゾナ・ルーキーリーグでオールスター選出、最多本塁打。０７年にマリナーズでメジャーデビュー。０９年途中にトレードでレッズに移籍。メジャー通算１７０試合５１１打数１１３安打、５２打点、１５本塁打。打率２割２分１厘。

　◆２年連続本塁打王　１１年からヤクルトに所属。２年連続で３１本塁打を放ち、本塁打王。

　◆勉強家　投手の資料を見てから打席に向かう。ｉＰｈｏｎｅの動画で自分の打撃フォームだけでなく相手捕手の配球も研究。山口スコアラーは「研究熱心」と評する。

　◆趣味　テレビゲーム。特にバスケットボールのゲームが好き。

　◆家族　カルラ夫人と長女ミアちゃん（１）。

　◆愛称　ココ。小さいころに「頭がココナツに似ている」と友人たちに言われたことが由来。本人も気に入り、グラブに刺しゅうを入れている。

　◆推定年俸　７６００万円。来年１４年からは３年総額７５０万ドル（約７億５０００万円）＋出来高の３年契約で合意済み。

　◆キュラソー島　カリブ海に位置するオランダ王国の島。面積は４４８平方キロ、人口は約１７万人。貿易風が一年中吹き、気温は２５度以上と温暖。１年のうち乾期と雨期に分かれる。主要都市はウィレムスタットで、町並みはユネスコの世界遺産にも登録されている。産業は石油精製など。ラム酒をベースにオレンジの果皮を使ったリキュール「キュラソー」の特産地として有名。野球が盛んで、８９年にミューレン氏（元ヤクルト）がヤンキースで初昇格し、楽天ジョーンズ、今季超有望株のプロファー（レンジャーズ）らを輩出。

　［2013年9月12日7時21分　紙面から］

　

タグ：野球 ホームラン ウラディミール・バレンティン プロ野球記録 シーズン最多本塁打