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シュツットガルト・バレエ団「眠れる森の美女」'08 11/23 [バレエ]

シュツットガルト・バレエ団の公演が始まりました。初日です。
今日、明日が「眠れる森の美女」、11/28〜11/30が「オネーギン」で、すべて上野の東京文化会館です。公演の詳細はコチラ
祝日の日曜日だからか三連休中だからか、上野駅公園口は異様に混んでいました。

今日のマチネ公演は王子役がフォーゲルだから人気なのかな。
珍しく少し早めに着いたので、グッズでも見ようとグッズ売り場に行ってみると人だかりです。こんなに売り場が混んでいるのは久しぶりに見ました。ポストカードを買っただけでも薄いエコバック風のバッグをくれました。おトクかも。

オーロラ姫:マリア・アイシュバルト
デジレ王子:フリーデマン・フォーゲル
カラボス:ジェイソン・レイリー
リラの精:ミリアム・サイモン
王:ヘルマー・ポーロカット
王妃:メリンダ・ウィサム
カタラビュット:トーマス・ダンヘル
乳母:ブリギット・デハルデ

幕が開いた瞬間「美しい!」と思えます。で統一された衣装にハッとさせられます。装置もステキ。幕ごとに季節を感じさせてくれるんです。

マリシア・ハイデ版「眠れる森の美女」の主役はカラボス。これにつきます(笑)
もともと主役2人の出番が少ない演目だとは思いますが、とにかくカラボス主体でお話が進んでいく感じです。また、このカラボスがイヤなヤツなんだけどカッコイイ! 黒くて長〜〜いマントをひるがえしてやってくる登場シーンがまた(笑)

フォーゲルは髪の毛の分量が多いところが一見モッサリした印象をあたえがちだけど、動けば軽やか。とてもよかったです。踊りもさらに進歩したようで、古典でもこれならOKです。リラの精に主導権を握られているので、本人に深みが足りなくても大丈夫(失礼ですね…)。なんとなく満たされない王子という点ではジークフリードと共通していますが、デジレにはリラの精がついていますから。
カラボス一味につかまってがんじがらめにされたりもしちゃいますが、リラの精の後ろに隠れて何もしないというわけでもなく、どうしたらいいかわからないけど姫を助けるために戦おうとする気概が感じられます(笑)

アイシュバルトは小柄でかわいらしくてオーロラにピッタリでした。かなり高度なテクニックを難なくこなす素晴らしいダンサーだと思いますが、この日はおそらく100%ではなかったのかと。もちろん、悪くはなかったですよ。
ローズアダージオで4人のお婿候補たち1人ずつの手をとりながらのポアント・バランスでは、後半の2人をぶっちぎってそのままキープ。タイミングもあると思うけど、これは最後の王子のところでやってほしかったです。

ハイデ版の眠りは初めて観ましたが、プロローグに出て来る妖精たちも今まで見たものと全然違っているし、3幕のディヴェルティスマンも違います。宝石たちの中に男性がいる、と思ってキャスト表を見ると“アリババ”と書いてあります。アリババかぁ・・・でも、どう見ても「海賊」のアリにしか見えません(笑)踊りも衣装もですよ。

あと、面白いのがお婿候補だった王子たちも一緒に眠りについて、3幕にも登場します。しかも、みんな仲良しになっていて(笑)オーロラとデジレの結婚を祝福していますよ。ストーリーに一貫性をもたせているのかな。
シュツットガルト・バレエ団は小さな役まで全員がレベルが高くて安定していました。眠りという演目自体が出演者が多くて主役の出番が際立って多いわけではないと思いますが、今回の演出は特に誰も突出していないという印象でした。カラボスがお話を支配しているので余計かな。しかも、リラの精の印象も薄いですね。

カラボスのジェイソン・レイリーはすばらしかったです!
友達は“近くにいたら絶対にイヤなヤツだよね。でもこういう人いそう。それがまたイヤ”と言っていました(笑)確かに。招待されなかったのを根に持って娘を殺そうとするわけですからねぇ。最近多い“思い通りにならないと殺しちゃう”犯罪を思い出しました。私が“現実にはリラの精はいないわけだからねー”と言うと、“そう。だから、すぐに囲まれちゃいそう”と、どこまでも想像力豊かな友達なのでした。
ちなみに、カラボスの手下たちはなぜかザンバラ髪の落ち武者風。アイツラに囲まれたら確かにイヤです(笑)

今日のソワレ公演でデジレ王子を演じるフィリップ・バランキエヴィッチは、明日の公演ではカラボスを演るようです。それは面白そうですね〜。

やっぱり眠りは長いですね。休憩とカーテンコール入れたらタップリ3時間半です。飽きたわけじゃないけど、東京バレエ団のスピーディーな演出がちょうどいいくらいなのかも…と思いました。

来週はアイシュバルトでタチヤーナが見られるので楽しみです。アイシュバルトのタチヤーナはピッタリ。頭の中に姿が浮かびます。ん・・・考えたら、それもそのはずでした。シュツットガルト・バレエ団は前回(2005年)の公演でも「オネーギン」を持ってきていますが、そのときにオネーギンはゲストのマニュエル・ルグリでタチヤーナはアイシュバルトでした。素晴らしかったんですよね、それが!
かなり楽しみ!

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